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レポート17
長崎市立市民病院
病院沿革
長崎市立市民病院は、昭和23年に内科、外科及び耳鼻咽喉科の3診療科、96床で開設されました。  
現在では、28診療科、414床の総合病院となり、「地域医療支援病院」、「地域がん診療連携拠点病院」、「地域周産期母子医療センター」などの指定を受けて、地域の医療機関と連携しながら、市民の皆様の安全と安心のため、質の高い医療を提供すべく日々努力を重ねています。  
また、平成26年2月に開院予定の「新市立病院」では、脳神経外科、心臓血管外科、形成外科などの診療科を加え、救命救急センターや屋上へリポートが完備される予定です。  
Common Diseaseから高度医療まで幅広く、症例数の多い病院で、臨床研修病院としては、数多くの「経験」ができる病院として長年定評を得ています。

長崎市立市民病院 理念
「いかなる時も優しさをモットーとして、市民の健康を守るため、地域と密接な連携のもと良質で安全な医療を提供します。」


(「長崎市立市民病院」正面)

研修はcommon diseaseを中心に市中病院で学びたい
今回、取材に応じてくれたのは、研修医1年目の東郷先生。 宮崎大学卒業後、地元の長崎に戻ってきて、8か月が経とうとしています。

長崎へ戻ってきた理由は?

大学6年間を過ごした宮崎に愛着もあったのですが、最終的には、地元で働きたいと思っていたので、だったら早めに帰ってもいいか、ということで長崎に戻ることにしました。一人っ子ということもあり、地元に戻ってきたことを、何より両親が喜んでくれています。これまで迷惑ばかりかけていたので、少し親孝行ができてるかなと思っています。

長崎市民病院を研修病院として選択したポイントは?

将来的には、大学の医局への入局というビジョンがあるので、研修は、市中病院でと考えていました。common diseaseを中心としていろんなことを学びたい、という気持ちが強かったです。

やる気次第で、いくらでも学べる環境

研修前に思っていたことと、実際に8カ月の研修を経験して思うことの違いはありますか?

研修前は、大学病院でより高度で先進の医療を担うため、市中病院に比べると多くの知識も得られるのではないかと思っていました。が、一概にはそうとも言えず、市中病院にも副院長(須山先生)をはじめとして尊敬できる先生方がたくさんいらっしゃり、多くのことを学べることがわかってきました。自分のやる気次第で、病院に関係なくいくらでも学べるということを、実体験の中で感じています。

ここでの研修は、まず学門的な部分を十分に理解し、後から手技的なことがついてくるというイメージです。訳がわからないまま手技が先行しても、先では使いものにならないと考えるようになって、今の自分にとても合っている環境だと思っています。


市民病院で研修する魅力を教えて下さい。

4日に1回の輪番が回ってきます。その際には、まず研修医が診るというのがとてもいいと思います。指導医の先生がついて下さる時もありますが、一人で診療にあたる時には、まず病歴を取り、鑑別を上げてから、必要に応じて検査を行います。それから診断をつけて先生を呼ぶ場合もありますし、治療は終了と判断して先生を呼ぶ場合もあります。言い方が粗いかもしれませんが、自由に、自分が思うように動くことができます。

知識や経験が浅く不安な部分は、先生に聞いたり、本を読んだりして勉強しています。当直明けなど正直しんどい時もありますが、やり甲斐もありとても充実しています。

また、学会への参加も全面的にバックアップしてもらっています。このペースでいけば、年間4例ほどの症例発表をさせてもらうことになりそうです。

H23年度研修スケジュール

研修医には積極性と自主性、社会人としての気構えが必須!

指導医の立場からお話していただいた須山先生。
臨床研修実施責任者として研修医の指導にあたり、長崎市立市民病院副院長でもあられます。

研修医に望むことは何ですか?

まず積極性です。ただ性格的になかなか積極性が出せない人もいるので、それをどう引き出して、引き上げていくかということは指導する側の責任であるとも思います。

そして自主的に勉強ができるということが、その人が伸びる大きな要因だと思います。

学生と社会人の間には、厳然たる違いがあります。研修医には社会人としての気構えが必要です。なので、学生には「今のうちに存分に遊びなさい」と言っています。その代り、研修医になったら、それなりの覚悟と気概を持って仕事に臨んでほしいのです。


(須山先生)

医療の基本をたたき込む

指導する上で心掛けていることを教えて下さい。

「医療の基本を身をもって教える」ということです。医療の基本をしっかり学び、患者さんの為になる医師に育ってほしいと思います。臨床医としての適性を見極めるのも、研修指導の上で大切な仕事だと考えています。
カリキュラムの見直しも考えています。目先のことにとらわれず、きちんと初期対応のできる医師になれるようなカリキュラムを組んで、地道に進めていこうと思っています。



「新市立病院」に向けて

平成26年2月、新しい市立病院が誕生します。

新病院にはERも新設され、現病院より診療科目も病床数も増やされる予定です。

「臨床研修指定病院」として、若手医師を育成し、医師・看護師などが集まりやすい拠点病院(マグネットホスピタル)を目指すべく、臨床研修のさらなる充実を図ります。




(「新市民病院)完成イメージ)


長崎市立市民病院 臨床研修プログラム http://www.nmh.jp/shibyo/menu03

長崎らしい風景の中に・・・

長崎市立市民病院は、長崎市のシンボル“路面電車”が走る国道沿いにあります。

敷地内で、「鉄道発祥の地」「運上所跡」の石碑を見つけました。慶応元年(1865)英国人貿易商トーマス・グラバーが、ここから松ヶ枝橋の方向にレールを敷き、日本で初めて英国製の蒸気機関車を走らせた地だそうです。

日本近代化の牽引となったこの試走、当時の人々の歓声や息遣いが聞こえてきそうです。

海はすぐ目の前。病院の中にいても、時おり船の汽笛が聴こえてきます。
水辺の森公園は、憩いの場として長崎の人々に親しまれています。


2010年7月 長崎市民病院から撮影した【海フェスタ】の花火

取材後記
東郷先生のお話の中には、何度となく「将来的には・・・」という言葉が使われていました。しっかりした将来のビジョンを持って、今できること、今やるべきことに真摯に向き合う姿勢が清々しく感じられました。そして、一見コワモテ(?)の須山先生ですが、お話を伺っているうちに、厳しく、温かく、そして熱心に指導されている様子が目に浮かんでくるようでした。須山先生を慕う若い先生も多いというのが頷けます。東郷先生の前向きな姿勢は、指導医である須山先生との間の確かな信頼関係がベースになっていると感じる取材でした。
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