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レポート17
国家公務員共済組合連合会佐世保共済病院
病院沿革

佐世保共済病院の歴史は古く、その前身は明治44年に開設された佐世保海軍工廠職工共済会病院。

戦後、昭和20年10月に財団法人共済協会が設立され、同年12月、海軍共済組合から権利義務の一切が引き継がれ、財団法人共済協会 佐世保共済病院と改称されました。

昭和33年には、国家公務員共済組合連合会の所管となり、平成9年 国家公務員共済組合連合会と改称し、現在に至ります。

許可病床数:433床 【一般393床(内NICU8床、亜急性期8床) 療養病床40床)】

佐世保共済病院 理念
「博愛の精神」 「人の和」 「自己研鑽」


「佐世保共済病院」

自分に合った方向性を模索中

今回お話を聞いたのは、研修医1年目の古森先生。
九州大学病院のプログラムで、昨年4月から佐世保共済病院で研修中です。


佐世保共済病院の印象はいかがですか?
上の先生方や病棟の看護師さんとか、皆さんの人柄に助けられながら何とか元気にやっています。
大学病院だったら、ほぼ決められたカリキュラムに沿った研修になると思うのですが、ここのような市中病院だと、指導医の先生の考え方や個性によって、研修の内容が違ってくるんだと感じています。
佐世保共済病院はそれほど規模が大きくない病院なので、医者の数も少なく皆さん大変な部分もあると思うのですが、少ない分医者同士が近く、上の先生との距離が近いと感じます。

古森先生

それと、自由に動ける環境はいいなぁと思います。例えば、麻酔科を回っている時に手術に入らせてもらったり、診療科の枠にとらわれずに自由に勉強させてもらっています。

研修を通じて感じていることは?
ここでこうしようと思っていても、その通りになることとそうでないことがある、じゃあそれを踏まえてどうしていくか?ということの繰り返しだと思うんです。
5年後、10年後、自分がどういう医者を目指すのか?ということ、将来像を描きながらの1年にしたいと思っています。

将来の展望は?
現時点では、循環器内科を考えています。
急性心筋梗塞のような短期間で診る疾患から高血圧や高脂血症のような疾患を危ない状態にしないというような長い目で診ていく疾患まで、様々な症例を診る循環器内科が、自分には向いているんじゃないかと思っています。
患者さんと同じ目線で。

麻酔科の指導医 深野先生のお話を伺いました。

研修医に望むことは何ですか?
まず第一に、患者さんであれスタッフであれ、「目上の方に対してはきちんと敬語を使う」ということです。
そういう姿勢が基本にあれば、患者さんに対して同じ目線に立って、診療ができるということに繋がるんだと思っています。
第二には、「遅刻をしない」ということ。この2点です。
後の技術的な面は、1年間研修をすれば、大概の事は修得できますので、何よりもまず基本的なマナーということを身につけていただきたいと思います。
患者さんやスタッフから信頼してもらえる医者になってほしいですね。


深野先生(麻酔科)

米軍診療所でアメリカの医療を体験

研修プログラムの特色は?

うちの放射線科が、米軍診療所からのCT、MRIの読影の処置などを受け入れていて、先日放射線科の部長が勲章をいただいたんです。時折急患の照会があったりもします。
そういったご縁があり、月に2回、米軍診療所に協力をいただいて、内科の診療を見学させていただいたり、カンファランスに参加させていただいたり、ということをプログラムの中に組み込んでいます。
研修医にとっては、アメリカの医療の一端を垣間見ることができる貴重な機会ではないでしょうか。

基地の街、佐世保ならではですね?

病院のすぐ近くに米軍の人が集まる飲み屋さんがあって、その飲み屋さんのボランティアガイドもありますし、英語に触れる機会はとても多いと思います。
以前、毎晩飲みに通って、1年間の研修の間に完璧に英語をマスターしたというツワモノもいました。

国内留学制度

佐世保共済病院のアピールポイントは?

後期研修に関してですが、連合会に加盟する35の系列病院が協力して、国内留学制度というものを取り入れています。遠くは札幌医療センターや関東では虎の門病院、カテーテルファブリエーションのカテ数全国2位という横須賀共済病院などでの研修も可能です。
連合会で企画するシミュレーションラボ(ACLS,ICLS)や人工呼吸器の危機管理のシミュレーション、内視鏡操作のシミュレーションなどにも参加することができます。シミュレーションセンターは虎の門病院にあるのですが、全国各地の病院に拠点を移しながらの開催となり、3年後には佐世保共済病院にも回ってくる予定です。

佐世保共済病院は、5つの大学(九州大学、久留米大学、福岡大学、佐賀大学、長崎大学)の医局で構成されています。それで一つだけの大学で構成されている病院に比べて、何となく穏やかな雰囲気になっているという気がします。診療科の垣根が低く、各診療科間で気軽に話し合える雰囲気があるので、研修医も研修中の科を超えて融通の利く研修ができるんじゃないかと思います。

医学生や研修医に対するアドバイス

(深野先生)実は、私は全く英語がダメなんです。私が長崎大学を受験した時は、英語が二次試験科目にはなかったんです。だから選んだというのもあるんですが・・・(笑)。でも、実際に救急医療などにあたっていると、外国の患者さんもいらっしゃる、そうなると通訳の方が来るまでは何もできない、という状況に陥ることもあり、英語の重要性を痛感することになりました。また論文を書くのにも英語は必須条件となってきます。学生のうちから是非、英語に慣れ親しんでおくこと、苦手意識を持たないようにすることが大切だと思います。

研修医の先生に対しては、体調面の管理に気をつけてほしいと思います。医者は体力が必要、患者さんを診療するにあたってはまず自分が健康でないといけない、という院長先生の理念のもと、当院では独身の先生方の食事のサポートをしたり、整形外科では当番で昼食の準備をしたりしています。

佐世保共済病院ホームページ
http://www.kkr.sasebo.nagasaki.jp/

番外編

屋上からの風景。夕暮れ時は空が真っ赤に染まります。
この日は雲が多くて・・・残念でした(>_<)


共済病院から歩いてすぐのところにある『蜂の家』。
名物はスカッチソースをかけていただくシュークリーム。


取材後記

佐世保共済病院では、米軍診療所での診療を研修に取り入れたり、国内留学制度を推進したり、佐世保の街の特性を活かし、外へ目を向けていこうとする姿勢にとても興味を引かれました。

日本一の長さと言われる四ヶ町商店街にもほど近く、屋上からは佐世保港が望め、病院の前を流れる佐世保川の対岸には米軍の球技場『ニミッツ・パーク』があるという、とても佐世保らしいロケーション。平成22年3月には西九州自動車道 佐世保みなとIC~相浦中里ICが開通し、県内外から佐世保へのアクセスが格段に便利になりました。

これからの発展が大いに期待されます。


健康保険諫早総合病院
諫早病院はどんな病院?

健康保険諫早総合病院は、国の結核対策施設として開院した『社会保険喜々津病院』を前身としています。

1961年に現在地に移転し、『健康保険諫早病院』が開院。その後病床数を増やし、1972年『健康保険諫早総合病院』と改称。2001年に333床となり現在に至ります。
1998年から、DRG、DPCといった包括医療制度などで国の医療政策に積極的に協力して、地域医療の推進を行っています。2008年には“地域医療支援病院”を受け、県央地域の中核病院として、県央・島原半島の医療機関と連携を図りながら、地域に密着した病院づくり、医療の提供を目指しています。また、医療スタッフの増員を図り、多くの研修医を受け入れられる環境づくりを行い、医療秘書を設置し医師の勤務負担軽減を図って働きやすい病院作りを行っています。

健康保険諫早総合病院 理念 「生命の尊重と安全の確保」


 「健康保険諫早総合病院」

アットホームな雰囲気でありつつ、様々な症例にも立ち会える環境

研修医1年目の吉野先生。長崎大学卒の少しシャイな先生です。

諫早総合病院を研修先に選んだ理由は?
まず学生の時にポリクリで来て、別の機会に見学もしました。その時受けた印象がとてもアットホームな温かい雰囲気で、自分に向いているような気がしました。

実際に研修してみての感想を聞かせて下さい。
研修前は、大学病院なんかとは違って一般的な症例が多いというイメージを持っていたのですが、実際には稀な症例なども比較的多くて、幅広い勉強ができます。


(吉野先生)

これまでを振り返って、印象に残る出来事は?
今年の夏、ハワイ大学のシミュレーションツアーに参加させていただきました。英語漬けの毎日で苦労もありましたが、貴重な体験をさせていただきました。


(前列一番左が 吉野先生)

自分のペースで自由に研修できる環境

研修医2年目の平山先生。
来春からは長崎大学病院呼吸器内科への入局が決まっています。

諫早総合病院を研修先に選んだ理由は?
マイペースでやれそうだと思ったのが一番の理由です。また規模的にちょうどよく、バランスのとれた病院であるような気がしました。

諫早総合病院で研修する魅力は?
一般的なものから珍しいものまで幅広い症例が診れるということです。それと、自分がやりたい事を何でも自由にやらせてもらえるところがすごくいいと思います。


(平山先生)

研修の中でしんどいことはありますか?
当直で寝れないことが辛い…くらいですね。(諫早総合病院は2日に1回、輪番が回ってきます。当直は、月に5~6回とのことです。)

お休みの日はどのように過ごしてますか?
最近はよくドライブなんかしてます。今年の8月に車を買ったところで、長崎方面に行くことが多いです。「助手席に座る方は?」という問いに、「いません。」とキッパリ!
(諫早総合病院では研修2年目の秋頃に車を買う先生が多いとのこと。それだけしっかり稼げるということのようですよ(*^^)v)

2年間楽しく働いてほしい!一生やりたいと思うことを見つけてほしい!

臨床研修医研修プログラム責任者は、神経内科の長郷先生。

指導医として研修医に望むことは何ですか?

2年間楽しく働いてほしいというのが一番ですね。
皆ペースが違うので、それぞれのペース、個性に合うような研修をしてほしいと思います。

それともう一つ、2年の間に自分の興味のあること、一生続けたいと思うことを見つけてほしい、私たちは指導する側からその機会を提供していきたいと思っています。

幸い、ここにはドクターの数も多く、その数だけの個性があり、専門の学問もそれぞれです。そんな中で、自分の将来像やスタイル、診療科などを見つけ、それを楽しんでやってもらえればと考えています。


(左から 長郷先生・吉野先生・平山先生)

フレキシブルなプログラム

プログラムの特色を教えて下さい。

皆さんの自由にしてもらっているので、特に固定的なスケジュールにはこだわっていません。研修の途中でそれぞれの希望に応じてどんどん変わっていくんです。回る科の順序などを入れ替えたり、途中で興味が出てきたら、その科を回ってみたりと、融通が利くというのも特色の一つです。

研修として回らなくても、様々な診療科を外来で体験したり、地域医療の時に協力病院に受け入れてもらったりと、柔軟に対応できるのはとてもいいところだと思います。



学会発表や長崎大学病院との連携

学会発表の機会も多く作っていけるようにしています。

また、長崎大学病院との連携も密で、月に1回長崎大学病院の指導陣が諫早総合病院に来てセミナーを開催し、様々なことが学べます。いろんな人が集まって、いろんなことを勉強できるという環境がいいのではないかと思います。


健康保険諫早総合病院 臨床研修医募集ページ 
http://www.hospital-isahayasougou.jp/rinsho/

自由にのびのびと・・・

研修医の先生方は、皆さん明るくのびのびとしています。医局にお邪魔してカメラを向けると、「キャ~!散らかってるし~!」と言いながら、笑顔で応えてくれました。



楽しい集まりもいっぱい。一つのファミリーのような連帯感は、ここから生まれます。

バレーボール大会で、長郷先生期待の研修医チームはまさかの惨敗。でもユニフォーム作って、一緒に汗を流して、という過程が何より楽しかったそうです。

5月には長郷先生の自宅でホームパーティが催されました。
今度は、皆で“カキ小屋”に行こう!という計画があるそうです。


(揃いのユニフォームはバッチリ決まってます!)


(長郷先生宅でのホームパーティ)

取材後記

それぞれのペースや個性を尊重し、自由な環境の中で研修をする諫早総合病院。

敷かれたレールの上を進むのではなく、進むべきレールを自分で切り拓いていくというのは、自由でありながらそれ以上に厳しい一面もあるはずです。自由だからこそ、自分で考えること、自分を律して学ぶことが求められるのではないでしょうか。

一生やりたいと思える道を見つける楽しい2年間にしてほしいという思いは、確実に研修医の先生方に伝わっているようで、のびのびと研修する先生方に出会うことができました。


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