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長崎みなとメディカルセンター市民病院見学レポート
N大学5年 U.E.
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今回、長崎みなとメディカルセンター市民病院を見学させていただきました。希望した理由は、現在研修先として市内の病院を考えていて、新しい病院をぜひ見たいと思ったからです。市民病院はポリクリの外科実習で回ったことがあり、その際は乳腺外科の手術を見学させてもらいました。そのとき学生にもいろいろさせてもらえて楽しかったので、病院見学でまた外科を見たいと決めていました。私は細かい手術、特に整容に関わる手術に興味がありますので、今回は形成外科と皮膚科の手術を見せていただくことにしました。
午前中は形成外科で、臀部膿瘍の摘出術・皮弁形成を見学しました。病院見学で来ているにも関わらず、吸引や糸切りをさせてもらえて嬉しかったです。皮弁を作って肌のひきつれがないようにする手法も興味深かったです。手術後は研修医室で血管縫合の練習をさせていただきました。顕微鏡下で直径2mmの血管モデルを縫合するのはとても大変でしたが、先生が手伝ってくださって、少しだけうまくなれた気がしました。ポリクリで形成外科を回ったときはほとんど見ていなかったので、今回の体験はとても勉強になり、形成外科への興味が強まりました。
午後は皮膚科の手術見学をさせていただきました。石灰化上皮腫疑いの摘出術でした。これも、ポリクリでは見なかった症例でとても勉強になりました。そのあとは包交を二例見学させていただきました。一つ目は日光角化症術後の付け替えでした。右前額部の目の横に病巣があり、これを単純に切除した場合目のひきつれが生じるので、縦の切開線を加える皮弁を作りこれを防いでいるとのことでした。二例目は悪性黒色腫の術後の患者さんで、下腿に植皮をしている方の生着具合の確認でした。悪性黒色腫の手術について、マージンをどのくらい取るか、植皮に孔をあけておく理由など詳しく教えていただけました。この患者さんの病理組織も一緒に見ることができました。
さらに、蜂窩織炎疑いで皮膚科に案内された患者さんがちょうどいらっしゃっており、CTで長内転筋内にairを認め、腎機能が非常に悪く、胆道系酵素も上昇しており、敗血症性の腎不全を起こしている可能性があるとのことでした。皮膚科の先生方の話では、蜂窩織炎にしては筋肉内に多房性の濃度が異なる部分が見られるのがおかしく糖尿病コントロール中であることも懸念事項であるので、大学病院に救急搬送した方がよいだろうとのことでした。対応できない可能性ありと判断して、搬送を決めるというのも医師として重要な仕事だと感じました。また、患者さんの状況説明のために救急車で大学まで同行する役目は研修医の先生が行っていました。研修医も重要な仕事を任されていてやりがいがありそうだと感じました。大学病院でポリクリをしていたときは、他の病院からの紹介や救急搬送患者の対応を見る機会がありましたが、逆のパターンを見ることができて、双方の連携をより深く知ることができました。
皮膚科には研修医の先生がいらっしゃったので、市中病院で研修するメリットや、研修医ができる仕事など話も聞くことができてためになりました。
市民病院は建物がとてもきれいになっており、病院全体も活気に溢れていました。ぜひ、研修先として考えさせていただきたいと思います。
今回の病院見学では手術だけでなくいろいろな業務を見学できて、ポリクリの一環のように勉強することができました。形成外科と皮膚科の先生方、医局で楽しく接してくださった他の先生方に大変感謝いたします。また、日程調整や診療科への連絡をしてくださった事務の方々、新鳴滝塾の方々にも大変お世話になりました。ありがとうございました。
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