今回私は、長崎原爆病院を見学させていただきました。5年生のポリクリで、長崎の市中病院で実習する機会は何度かあったのですが、原爆病院では実習したことがなかったこと、原爆病院で実習した同級生から「とてもよかった」と聞いていたことから、今回原爆病院を選びました。
当日は朝8時30分に医局に行き、まずは外科の手術を見学させていただきました。私が見学に行った木曜日は手術日ではなかったのですが、午前中は鼠径ヘルニアの手術があるということで、手洗いをして手術に入れていただきました。研修医の先生が、しっかりとした指導の下で、戦力として手術に参加されていた姿を見て、研修で大きく力をつけることができると感じました。
手術の後は、副院長先生の乳腺外科外来につかせていただき、乳癌や甲状腺腫瘍の検査・治療方針決定の場を実際に見ることができました。
その後は研修医の先生方と一緒に昼食をいただき、午後は内視鏡や救急を見学しました。患者さんのことを、電話一本で他科にコンサルトされていたことや、コメディカルのスタッフさんとも気軽にお話しされていたことがとても印象的で、病院全体が一つになって医療に携わっているのだと思いました。
空いた時間は主に研修医室で待機させていただき、たくさんの研修医の先生方とお話しできました。原爆病院の研修医室は、1年目と2年目の先生方が学年関係なく和気あいあいとされていて、とても明るい雰囲気でした。また、医局が側にあるため、3年目以上の先生方もよく来られ、連絡や相談がしやすい環境でした。研修医室の入口にはホワイトボードが置いてあり、そこには研修医の先生方が現在何科の患者さんを持っているのか、また、何科の患者さんを持ちたいかがわかりやすく表になっていました。原爆病院の内科研修は、「??内科」と限定するのではなく、「内科」というくくりの中で循環器・呼吸器・消化器などいろいろな疾患を同時に持つため、幅広く偏りなく内科の症例をみることができます。この利点をより伸ばすためにも、このホワイトボードはとても良いと思いました。
見学の後は、副院長先生をはじめとする外科の先生方に飲みに連れて行っていただきました。原爆病院での研修の魅力はもちろん、仕事以外でもスポーツや飲み会など、プライベートもとても充実されているお話を聞いて、とても働きやすい病院なのだと感じました。また、女性の外科の先生が、出産されても存分に力を発揮されているお話を聞いて、とても心強く思いました。
最初は緊張したものの、先生方の優しい対応のおかげですぐ馴染むことができ、とても充実した見学ができました。様々な症例を幅広く見られることに加え、もうすぐ病院が新しく建て替わるとのことで、ますます原爆病院の見学をお勧めします。
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