日本赤十字社長崎原爆病院はJR浦上駅のすぐそばに位置している360床の市中病院です。がん診療連携拠点病院であり、原爆被害者を含む市民の方々の癌検診や癌治療を積極的に行なわれていました。救急に関しては、他の長崎市内の病院との輪番制で、4日ごとに担当になり救急要請を全て受け入れるといった体制をとっていました。
病院見学では、午前中は外科をローテートしていた1年目の研修医の先生と行動していました。手術が始まるまでは病棟の患者さんの様子を伺い、どういった患者さんが入院なさっているのか説明していただきました。手術では手洗いとガウンへの着替えを済ませ、肝部分切除術+胆嚢摘出術を見学させていただきました。肝切除術を見学するのは初めてで勉強になりましたし、閉腹の際には執刀医の先生に糸結びもさせていただきました。その日はこの手術以外にも、肺部分切除術やイレウスの開腹術などが入っており、だいたい1日3,4件行うと研修医の先生はおっしゃっていました。
午後は内科をローテートしていた2年目の研修医の先生と行動していました。1週間のうち決められた曜日に診療科ごとに回診があり内科の研修医の先生には参加義務があるようでした。その日はちょうど呼吸器内科と循環器内科の回診があり、自分も同席させていただきました。 呼吸器の病棟は、がん診療連携拠点病院であるため肺癌と診断された患者さんがほとんどで、呼吸器内科の先生も院内に4人とやや多い印象を受けました。ラウンド中は専門の先生方がひとりひとり患者さんを診察なさり、典型的なラ音は聴診させていただき、様々な感染症に対する抗菌薬の選択について教えていただきました。循環器の回診でも心電図のレクチャーをしていただいたり、聴診させていただいたりしました。
全体を通してみると、熱心で教育的な先生方が多く、豊富な症例経験ができる病院であるという印象を受けました。また、様々な手技も経験でき、1年目の研修医の先生の中には一人で心カテさせてもらったという先生もいらっしゃいました。 日本赤十字社長崎原爆病院の先生方にはご指導していただき、とても有意義な1日になったと思います。短い1日でしたが本当にありがとうございました。そして、長崎で研修を考えている方々には是非、日本赤十字社長崎原爆病院の見学を勧めたいと思います。
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