年末のお忙しい時期にお邪魔しましたが、どのスタッフの方々も温かく迎えてくださり、落ち着いた心持ちで見学をさせていただきました。
前日に病院までの道のりを下見していてその時から感じていたことですが、病院の外観が大変新しく、当日院内へ入った際も大変新しいきれいな内装をしておられて驚きました。医局に通していただくと教員担当の先生がいらっしゃって、資料等説明の準備をしてくださいましたが、その間に、鹿児島大学出身の研修医の先生を呼びとめてくださり、大学での話から長崎の研修先についてさまざまな相談にのっていただきました。体調を崩されていたようだったので申し訳なかったですが、快く応じてくださいました。その後、院長先生から済生会病院の特徴をお話しいただき、慢性期病院から急性期病院へ移行しつつあること、内分泌、小児科、婦人科は特に力を入れておられることがわかりました。現在進行形で新しい体勢づくりをされている病院だと感じました。資料説明のあとは教員担当の先生のあとについて院内を一通り見学させていただきました。先生のお人柄もあるのでしょうが、行く先々でスタッフの方々が和気あいあいとした温かい雰囲気で仕事をこなされていて、病院全体の雰囲気はいいと思いました。
お昼を社員食堂でごちそうになって、午後からは希望の婦人科手術見学をさせていただきました。婦人科執刀医の先生は腹腔鏡手術で大変経験を積まれた方で、学生や先生方への指導が大変お上手で、落ち着いて見学をすることができました。済生会長崎病院は婦人科の手術件数は長崎市内でも大変多いそうです。希望する科の手術件数が多いのはとても魅力的でしたが、診療科として産科がなく産科研修は長崎大学で行いますので、研修医の時期に経験すべき手術をこちらの病院で行うことの利点が少し不明確な感じがしました。ただ、その点の判断は先生方に相談して、自分がどういうスタンスで研修で経験を積んでいきたいのか、によると思います。
全体を通して、見学中に特に不便に感じることはなく、スタッフの方々にはよくしていただきました。ただ、研修システムについて見てみると、大学病院の協力型プログラムの中で、一般内科を中心に研修されている研修医の方が多いようで、整形外科や脳血管内科・外科、透析など少し診療科に偏りもありますので、独自のプログラムで研修プログラムすべてを賄うのは難しい状態なのかと思います。
私は他県の出身で不安に思う事も多々あります。しかし、長崎の方は外からの受け入れに対して大変寛容だと聞いたことがありますが、この病院でもそういった雰囲気を感じることができました。今回の見学を今後の研修先考慮の参考にさせていただきたいと思います。
