今回私は佐世保総合病院を見学させていただきました。まず本病院は、佐世保市のみならず北松浦郡や平戸市・松浦市も含め長崎県北部において中心的役割を担っている基幹病院です。また市内では唯一の感染症病床・結核病床を有していて、約600床の病床数を備えています。そのため本病院の症例数・手術件数は多く、その疾患も幅広く多岐にわたります。また平成24年4月より救急救命センターも開設されさらに多くの症例・人材が集まっています。
午前中はまず救急部を見学しました。研修医の先生がお忙しい中、患者さんの説明を詳しくしてくださいました。本病院では救急医療の研修は2年目の3ヶ月の救急ローテーション中だけでなく1年目の内科ローテーション中も診療に触れることができるので、救急患者に対しても恐れずに対応できる技術が身に付くと思いました。また、輪番の日には1日80件来ることもあるそうなので忙しくはありますが、経験がたくさん積めることがわかりました。しかしいくら症例が多いと言っても、判断を研修医1人に任せるわけではありません。指導体制が非常に整っているので放置されることはなく、見学中も上級医の先生が熱心に研修医に指導している姿を見ることができました。その後シミュレーション室で採血の練習もさせていただきました。あまり慣れていなかったのですが、研修医の先生はとても優しく熱心に指導してくださり、私の質問にも丁寧に答えてくださりました。研修1年目でこのように人に指導できる所まで自分が達することができるのか不安でしたが、先生も本病院に来てから指導力がついたとおっしゃっていたので、改めて指導体制が素晴らしいのだと思いました。
午後は呼吸器内科の先生にお世話になり、気管支鏡の見学をさせていただきました。本病院では指導医の下、研修医の先生が内視鏡・気管支鏡など手技をたくさんこなしていて、研修医の間にできるだけたくさんの経験を積んでもらうようにカリキュラムが組まれているので、実技を身につけたい人にとっては最適の環境にあると思いました。
病院のさまざまな施設の見学もさせていただきました。研修医室は医局とは別に新設され非常に清潔感のある空間で、勉強したり、研修医同士で気軽に相談しやすい雰囲気でした。医局については精神科以外のすべての診療科が揃い、各科の垣根も低いので、他科へのコンサルトも気軽にできるということでした。また、今回見学をして初めて知ったのですが、佐世保は多くの米国人が居住しているという特色があるため、研修医が米軍診療所に研修に行くこともできます。日本にいて研修医中に英語を勉強しようと思ってもなかなか時間がないと思いますが、実際に医師として診療所に行って学べる機会があることは非常に魅力的だと思いました。
今回見学において事務の方や先生方には本当にお世話になりました。機会があればぜひまた見学に伺わせていただきたいと思います。ありがとうございました。
